歯周治療は、歯周組織の炎症を取り除き、歯を長持ちさせるために行われます。
著しい歯肉の腫れや歯槽骨の吸収がある場合でも、外科処置後、審美性を回復させることが可能となりました。

歯周病は成人の7・8割がかかっている生活習慣病です。
歯茎が腫れて出血するという自覚症状が出る頃には、かなり進行しています。「歯周病菌の感染の有無の検査」で感染を確認し、抗菌剤で「歯周病菌の除菌」をする事ができます。きちんとした治療と予防を行いましょう。
歯周病菌が及ぼす全身への悪影響
- 脳梗塞・心筋梗塞:血小板と一緒になり血栓ができて引き起こします
- 糖尿病:白血球からTNF−αが出て、インスリンの働きを弱めます
- 早産:子宮内でプロスタグランジンができ、 早産の原因になります
- その他:骨粗しょう症、嚥下性肺炎など
歯周病治療のながれ
- 検査:歯周ポケットの深さの測定・出血の有無・歯の動揺度のチェック等
- 治療計画の説明:どんな治療が必要か提示し、方針を提案します
- 治療の開始
- 再検査:改善度を検査し、その結果で次の治療方針を提案します
- メンテナンス:再発防止、お口の健康を維持するための方法を提案します

歯石除去(スケーリング)
歯石は歯垢が石灰化したもので、歯ブラシでは取れません。超音波スケーラーやハンドスケーラを用い歯の表面や歯周ポケットの中の歯石(歯肉縁下歯石−しにくえんかしせき−)を取り除きます。これにより、赤く腫れて出血しやすかった歯茎の炎症が改善し、歯茎が引き締まります。
ブラッシング指導
患者様のお口の状態に合わせて、きちんと歯が磨けるようにご指導いたします。
歯周病の外科手術
重度の歯周病になってしまうと、表面の歯石を取るだけでは治癒に至らない場合も出てきます。その場合は、歯肉を剥離し弱った歯槽骨や歯肉縁下歯石を目で確認しながら取り除く歯周外科手術を行います。
また、骨が多量に失われている場合は、人工骨やメンブレンを用いて骨の再生手術を併用することもあります。
レーザー治療
レーザー治療により、歯周の中の膿を出して雑菌を減少させ、出血を抑える事ができます。

歯周病治療を行って健康な歯を取り戻しても、その後にブラッシングだけで予防するには限界があり、磨き残した歯垢(プラーク)は小さな歯石となり再び付いてしまいます。
再発予防は、年3〜4回の定期的な検診と歯石除去をお勧めします。